道の先は本沢牧場で、柵があって行き止まりです。その砂利道の途中からまた左に曲がる林道があり、私はそこで蝶を探していました。
すると、やぶの中に2つの目がありました。こちらを見ていました。怖くて声も出ないし体も動かず、頭の中も真っ白。二股の赤い舌をべろっと1回出して、音も立てず藪の中に消えました。
ハッとして我に返りました。蛇でした。蛇の頭は馬くらいの大きさで、色は黒。胴体は少ししか見えなかったので、太さは分かりませんでした。
平成5年夏、私は小学校3年生でした。(札幌市のジャズベーシスト・22歳)
文献[北国にも大蛇が]
北見市内のAさんが書いた自分史の中に出てきた話です。
Aさんの知り合いで端野で農業をしているBさんから18年前に聞いた話。当時、64歳だったBさんは真剣な表情で語ったそうです。「大蛇ならおれが子どものころに見た」と話が始まりました。
「昭和10年5月、兄貴は高等科、おれは5年生、弟は2年生だった。兄弟3人で薄荷の除草作業をしていて暑いので兄に言いつけられて一升瓶を持って近くの沢に行った。水をくんでいると、向こう岸の枯草が音を出して動いていた。何だろうと見ると、20メートルほど先に木が倒れていて、それが動いているように見えた。よく見ると、何とそれは大きな蛇で、太さ20センチ、長さは8メートルもあった。弟と驚いて逃げ帰った」
話は続きます。「その後、何人かの人達も大蛇を見ていて、畑にも蛇がはいずった跡がいくつも見られた」と熱く語っていたそうです。Aさんは訓子府にも似た大蛇伝説を聞いていたそうで「それにしても北国に大蛇がすんでいたとは…」と、半信半疑ながらも大蛇伝説に興奮した言葉で締めくくっています。
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