「NHKの教育テレビを見ていたら、版画をしている人が出ていて、サクサクといい音がしたんだ」と興味を持ち、版画を始めたのは約30年前。市内の絵画・版画指導者、景川弘道さんに師事し、さまざまな公募展で入賞を重ねた。しかしその後、心の葛藤(かっとう)など、さまざまな理由により、10年以上表舞台からは遠ざかっていた。
つまようじ画は4、5年前から"遊び"として描いてきた。「細かいことがやってみたくて、木口木版をしたいと思っていたが、道具が特殊で手に入らず…」。そこで目を付けたのが"つまようじ"だったという。
つまようじの先に墨を付けて絵を描く。根気のいる作業だが、「版画よりも自由で無限の世界が作れる」と夢中になった。昨年末からパステル画などとともに本格的に創作活動を再スタートさせ、作品を見た友人の勧めで、作品展が実現した。
ノスタルジーとファンタジーが融合したような、独特の世界観、物語性を持つ作品は、多くの人を魅了した。「作品展では思っていた以上に多くの方に評価されて驚きました。皆が喜んでくれたから、うれしくて楽しくて。今は急階段を上っているような感じ。休んだ分、転ばないように駆け上がらないと」と今後も創作活動を続ける。
写真上…猫の身上話し