夕張市は巨額の負債を抱え財政が破たんし、18年度末に赤字再建団体に転落。市民の税負担は最高、行政サービスは最低の水準になった。
国は地方自治体の財政破たんを防ぐため「自治体財政健全化法」を施行。財政状況が健全かどうかを分かりやすく住民に公表することを義務付け、20年度決算から実施するよう求めている。
同法により、地方自治体は新たに設定された4つの健全化の判断比率を監査委員に審査付託し、議会に報告、住民に公表しなければならない。
健全化比率とは (1)実質赤字比率 (2)連結実質赤字比率 (3)実質公債費比率 (4)将来負担比率−の4つ。
いずれも北見市の標準的な年収に占める割合を示すもので、 (1)は一般会計の赤字の割合、 (2)は一般会計と特別会計の赤字の割合、 (3)は年度内に支払った市債、債務負担行為などの返済額の割合、 (4)は市債と債務負担行為の将来的な支払い予定額から貯金を引いた額の割合。
北見市の場合、超えてはならないボーダーラインは (1)が11.7%、 (2)が16.7%、 (3)が25%、 (4)が350%。このうち1つでも超えると財政健全化計画の策定、国への報告が義務付けられる。
また、 (1)が20%、 (2)が30%、 (3)が35%を超えると、健全化計画よりさらに重い財政再生計画を策定し、国に報告しなければならない。
北見市の18年度決算で健全化比率を仮試算すると、まだ取り扱いが未確定の項目があるものの (1)が0%、 (2)が7.3%、 (3)が18.5%、 (4)が162%になる。
市財政担当は「この法律に基づく再建計画を立てなければならないような財政状況ではない」としている。しかし、財政状況が悪化すれば赤字再建団体になる、ならないにかかわらず、行政サービスは低下し、市民の負担は大きくなる。
市は毎年、広報きたみで財政状況を発表しているが、専門用語が多く身近な家計との規模が違い過ぎることもあり、一般市民が理解するのは難しい。
都市再生事業や地域医療対策など山積する行政課題に対応するためには、市民に財政状況を十分に説明して不安を払しょくすることが必要だ。 (匡)