同保健所によると、患者数は19年11月が3人、12月13人と増え始め、年が明けた1月6人、2月3人と沈静化していたが、3月に5人と増加に転じ、4月10人、5月10人となった。5月には2人の高校生が発症し、強い感染力を懸念した2校が10日間程度の学校閉鎖を続けている。
4月、5月の患者は未接種の乳児や30歳代の会社員などもいるが、20人中、12人が10代後半から20代前半の若者達で、ほぼ全員が予防注射の未接種者という。
予防接種による免疫力は接種した人の約95%にできるとされているが、平成元年から麻しんを含む新3種混合ワクチンの接種開始に伴い混乱が生じたため未接種者が増え、その時期の未接種者が今回の患者に相当しているのではとみられている。
同保健所は「初期症状は風邪の症状と似ており発熱などがある人は外出など他人との接触は避けてほしい。すでに発症した場合は早めの受診をしてほしい。その際、事前に医療機関に電話をしてほしい」と呼びかけている。
一方、厚生労働省は20年度から5ヵ年連続で中学1年生と高校3年生を対象に定期麻しん予防接種を始めており、各自治体で対象者に通知している。 (澄)
MEMO
麻しんは空気感染し、強い感染力を持ち、1人の患者から12〜14人が感染する。世界では毎年、2千万人が発症、3年前には世界で34万人が死亡、国内でも毎年数十人が死亡している。感染から10〜12日で発症し、発熱、せき、鼻汁、目やに、発しんなどのほか合併症を引き起こす場合もある。