断水の原因についての議論は、当初、企業局を所管する建設企業常任委員会と危機管理の総務部を所管する総務教育常任委員会で取り上げられた。断水問題について集中的に審議する特別委員会の設置は断水から1ヵ月半後の8月17日だった。
特別委員会は原因や補償問題に質疑が集中し、最終的には14回の審議を重ねた。
市民・連合クラブや日本共産党、公明党の野党会派が原因や市の対応を厳しく追及する一方で、与党3会派は、市の正当性について発言することはなかった。不明瞭な答弁も多く、質問者が同じ質問を繰り返す場面も頻発していた。
特別委は原因を調査した断水技術調査委員会の元委員長、海老江邦雄氏に参考人として出席を求めたが、海老江氏は出席せず文書で回答した。「異常水質の原水は管理者が許可しない限り無断で浄水場に流入することはありえない」とし、取水停止しなかったことが断水長期化の原因であることをより明確に指摘した。
特別委の審議は3ヵ月間続き、11月19日に報告書がまとまった。断水技術調査委員会の報告を尊重する立場は明記したが、断水の責任については明確にならず「問題を残した」との表現にとどまった。
市長不信任決議案は否決
市の「責め負わない」受けて少額訴訟も
この間の9月19日、9人の議員が連名で神田市長の不信任決議案を提出した。領収書焼却事件やガス漏れ事故、都市再生事業への対応を含んだものだが、断水事故が不信任決議案提出の引き金になった。出席議員の4分の3以上の賛成が必要だが、賛成10−反対24で否決された。
市は、断水問題特別委の報告を受け、12月6日の本会議で行政報告を行った。
神田市長は、顧問弁護士の法的見解を引用し、「局所的な豪雨に起因して発生した極めて異常な高濃度の濁水が給水制限、停止の主たる原因であることは明らか」としたうえで、断水を「非常災害」とし、市の水道事業給水条例に基づいて「責めを負わない」と結論づけた。
この行政報告の前日、「市の姿勢は明白」として北見市内の会社代表が受水槽清掃代金の支払を求めて神田市長を相手に少額訴訟を北見簡易裁判所に起こした。 −つづく−(粟)
写真…市の答弁を巡って紛糾する断水問題特別委員会(19年8月30日)